私たちが暮らす地球は、今、温暖化や森林破壊、海洋汚染など多くの環境問題に直面しています。これらを解決するために国連が掲げた目標が「SDGs(持続可能な開発目標)」です。その中でも、気候変動対策(目標13)や海の豊かさを守る(目標14)、陸の豊かさを守る(目標15)といった項目は、私たち一人ひとりの生活と深く関わっています。 環境を良くするためにできることは、特別なことばかりではありません。例えば、電気や水を無駄にしない、マイバッグやマイボトルを使う、ゴミをきちんと分別する、地域の清掃活動に参加するなど、身近な行動から始められます。また、環境に配慮した製品を選んだり、リサイクルに協力したりすることも立派な貢献です。 小さな一歩の積み重ねが、地球を守る大きな力になります。私たちが今行動を起こすことで、未来の子どもたちが安心して暮らせる美しい地球を残すことができるのです。SDGsは遠い目標ではなく、私たちの「今日からの選択」そのものなのです。
2023年2月28日火曜日
企業が生き残れない問題?人間が生き残ればいいぞ
SDGs第一人者が語る サステナビリティ意識のない企業が生き残れない理由とは?
2023年02月27日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
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気候変動や貧困など、さまざまな世界の問題を解決するために、国連は「SDGs(持続可能な開発目標)」を掲げている。日本でも企業活動によって社会課題を解決し、持続可能な発展を目指す重要性が認められるようになった。
2022年10月には、Appleがグローバルサプライチェーンに対し、30年までに脱炭素化の実現を要請すると発表した。つまり、環境問題に対して配慮していない企業は、取引を打ち切られ、売り上げに直接的な影響が及ぶ可能性があるということだ。サステナビリティ意識のない企業は生き残れない時代の到来である。
しかし、SDGsに取り組む必要性に駆られつつも、「自分ごととして捉えづらい」「どのようにしてSDGsを推進すればよいか分からない」など、いまいちピンときていない経営者もいるはずだ。そこで、SDGsの第一人者として知られる慶應義塾大学大学院の蟹江憲史教授に具体的な話を聞いた。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科の蟹江憲史教授(写真=左)。「SFC研究所xSDG・ラボ」の代表・統括も務める
「三方良し」はSDGsにつながる視点
ここ数年、大企業を中心にSDGsへの取り組みをアピールする企業が増えている。この背景には、「17年に経団連が企業行動憲章を改定し、新たな企業成長モデル『Society 5.0 for SDGs』を策定したことが直接的な影響」だと蟹江教授は語る。さらに、気候変動やコロナ禍で、企業レベルでも個人レベルにおいても、「いざというときのために在り方を変えなければ」という認識が広がっていった。
大企業が集まる都市部だけでなく、地方も例外ではない。地銀が地元企業へSDGsへの対応を推進する流れが起きている。日本は銀行の力が大きいため、いずれ地方の中小企業もSDGsへの観点が必須になるだろう。
しかし、実は日本企業はもともとSDGsにつながる視点を持っている。近江商人の「三方良し」という言葉にあるように、日本では昔から経済活動で社会課題を解決しようとする姿勢が根付いている。
「『売り手良し、買い手良し、世間良し』の思想とSDGsに親和性があったことが、SDGsが日本でうまく馴染んだ理由の一つに挙げられると思います。私はそこに『未来良し』の視点を加えた『四方良し』が、SDGsを端的に表現する言葉だと考えています」(蟹江教授)
未来志向の視点を持つことは人材確保の観点からもメリットになる。学習指導要領が変わり、学校教育でSDGsを学ぶ機会も増えている。そういった学びを受けた子どもが10年後就職先を探す際に、サステナビリティ意識のない企業を選ぶだろうか。慶應義塾大学大学院で教鞭(きょうべん)をとる蟹江教授は、普段の授業でも「若者の考え方が変わってきている」と実感している。
「この前、授業中に100人ぐらいの学生に対し、『将来お金持ちになりたい人はいますか』と聞いたところ、手を挙げたのはたった10人ほどでした。今の学生は、『時間的、精神的にゆとりのある生活をしたい』『社会的に意義あることをしたい』といった、お金を稼ぐ以外のポジティブな指標を自分の中に持っているように感じます。そういった未来の人材を企業が確保するときに、社会課題に向き合わない企業は見放されてしまう可能性があります。消費者からも選ばれなくなるでしょう。SDGsに取り組むことは、もはや企業にとって生存戦略の一つであるという流れが生まれています」(蟹江教授)
「マッピング」で事業や商品を分析する
多くの企業にとってSDGs推進の足かせとなっているコストだが、蟹江教授は「コストをかけてでも取り組むべき分野だ」と話す
経団連の企業行動憲章改定以降、大手企業を中心にSDGsへの取り組みが加速している。しかし蟹江教授は「目標や取り組みには積極的だが、欧米に比べてその次のアクションがまだ乏しい」と現状を語る。17の目標のうち、「○番に取り組みます」「○番に貢献しています」などと公表するものの、その目標をどのようにして達成するのか、できていない場合はどのようにして成果を高めていくのか、具体的なアクションにつながっていないと指摘する。
「要因は二つあります。一つは目標に向けて何をすべきか分からない点。もう一つは、本気で取り組もうとするとコストがかかる点です。エネルギーの転換や、サプライチェーンの変更などは、時間的かつ金銭的コストが高く、人的パワーも必要になります。しかし、例えばメーカーでも、委託先である製造工場で違法労働をしていれば、メディアに報道され、製造元だけでなく発注元であるメーカーも大きなダメージを受けます。コストをかけてでも取り組むべき分野です」(蟹江教授)
そこで参考にしたいのが、「マッピング」という手法だ。これはSDGsの視点で商品づくりができているか、その事業や商品をつぶさにチェックし、SDGsと関係付け、示すことで、どんな目標が達成できている/できていないか判断する手法。SDGsの目標と結びついたマッピングができていれば、次へのアクションが明確化する。さらに、商品の「ストーリー」ができ、価格以外の差別化へとつながるというビジネス戦略的メリットもある。
蟹江教授は以前、国内大手衣料品メーカーとの共同研究で、サプライチェーンのマッピングを実施した。例えばオーガニックコットンシャツは、SDGsの雇用に関する「目標8」や、持続可能な消費と生産に関する「目標12」を達成している。しかし、再生可能エネルギーの使用増大に関する「目標7」や、包装まで考えるときには海洋プラスチックごみ対策に関する「目標14」についても、改善可能な点がある。そこで、ネクストアクションとして包装を変更すれば、目標14に貢献できる――といった具合だ。
国内大手衣料品メーカーとの共同研究でプレゼンテーションを行う蟹江教授
マッピングの先へ進むには、SDGs達成に貢献する目標を設定することが重要だ。蟹江教授は「30年を目標の達成期限にしているSDGsと同様、10年後や15年後など、長期目標を掲げるべき」とアドバイスを送る。
「その間に経営陣が交代する可能性もあるため、難しい部分もあるかもしれません。一方で、企業の長期的な方向性を内外に示す意味では効果的です。どこに企業が向かっているかを発信することで、その方向性に賛同する人材や投資家、銀行が集まり、資金や物質的・知的資源を集めやすくなります。大きな目標の提示は、実質的なインパクトを生み出しうるのです」(蟹江教授)
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